こんにちは、設計担当の井上秀幸です。
耐震診断に行ってきました。
今回、大正末期か、昭和初期の住宅と、昭和40年頃の住宅を見させていただきました。
小屋裏に上がると、そこはタイムスリップした世界です、いにしえの棟梁の仕事を感じます。
現在は天井が張ってありましたが、この構造体のいぶされ方を見ると、
昔囲炉裏があった板の間だったのかなと思いを巡らせます。

きっとこの当時洒落た住宅だったと思います。
これ今は塞がっていましたが、トップライトです。

この電線コードを固定している白いもの見えますか?
磁器碍子です、昔の電線絶縁が悪かったんでしょうね、小屋裏の電線を支持して、絶縁するために
用いられたものです。
昔の電気屋さんなかなか大変でした。

これは、内壁の裏側です、細い木の板が縦に張られていて、なにか白いものがはみ出ていますね、
これ漆喰壁の裏側です、このお宅押し入れの壁も漆喰でした、たまに見ます。
湿気対策と、台所なんかは防火対策で使われていたんだと思います。
この当時は一般的だったと思いますが、今は高級仕上げ材ですね。

こちらの建物になると、感じが変わるのがわかると思います。
構造体がすっきりしています。

梁桁を見ると、丸太ばかりではなく、平角材といって長方形の製材された材料が使われていますね。
弊社も本社に水路があって、水車を回して製材していたと聞きます。
製材技術が上がって、加工した材料が出回るようになったってことですかね~。

電線もこのころは、Fケーブルと言って、ビニールで絶縁された電線使っていますから、
天井上を配線しています。

天井裏を覗くと、昔を感じることができます。
よく古いお宅にお邪魔すると、「古くて汚くてすいません」と言われます、
たしかに耐震診断の点数は悪いですが、こういう写真を提出しますと、
「梁桁の材料はしっかりしているね」少し安心したよって、喜んでいただけます。
自分は、そういう家とお客様にお会いしたいです。
小山町も御殿場市も耐震診断に力を入れています、診断に迷っている方がいらっしゃいましたら
どうぞ、ご相談してください、よろしくお願いいたします。