大変ご無沙汰していました、設計の井上です。
順番守れなくてすいません。
熊本地震で、非常に気なっていた事がありました。
国土交通省の10月5日に開催した社会資本整備審議会建築物等事故・災害対策部会で、熊本地震の建築物被害の
原因分析を行う委員会報告書が発表されました。
今回の被害状況で、2000年耐震基準(阪神淡路大震災により強化された法律)以降の建築物は地震に対して
有効だった。
*当初現行基準法の家も被害が出て、現行建築基準法が強化されるって話も出ていましたので・・・。
少し、安心しました。
2000年耐震基準の時は、
接合部の接合方法:柱をがっちり掴んで、縦揺れの地震動の時、基礎や土台からはしらが抜けなくなる
金物が追加され。
耐力壁のバランス:耐力壁が建物全体に配置され偏らない、偏心しない計画をすること。
自分の家は、平成12年以前に建て替えましたのでその金物がついていません、不安があります。

いわゆるホールダウン金物です、実際のものはこんな感じです。

ごっついですよね、16mmの太さで基礎にこんなに深く埋め込まれています。
柱に取り付けるとこんな感じになります、筋かいが付くところは壁が強くなりますので、柱を引き抜く力
(浮き上がらせる力)が働きます、それで柱が基礎から離れないようにこの金物で引き寄せます。
実際の力を計算して求められた金物を取り付けます。

日経ホームビルダーの6月号に熊本大地震の特報記事が出ています。
衝撃的な記事と写真が載っています。
*被害を受けた住宅全て図面のチェックと現場検証がなされています。

損傷を受けた住宅の問題点として挙げているのは
1.基準ぎりぎりで設計している住宅(熊本の地震地域係数は0.9でした)
2.告示やN値計算に適合しない金物選定や耐力壁の施工が散見された
ことを指摘しています。

弊社の建物は、元々静岡県は地震地域係数で1.2倍
真の耐震性能のばらつきによる倍率 1.1倍を見込むので、建築基準法の1.32倍が最低基準になっています。
(耐力壁量が1.32倍多く入っています)耐震等級2(1.25倍)より多いいです。

そして、施工品質が良い事が自慢です。
これからも、監理業務に精進していきたいと思います。
よろしくお願いします。